長尾俊郎&愛 世界の旅 俳句紀行 


船本弘毅先生と行く 
地中海 聖書ゆかりの地を巡る洋上セミナー 18日間 
ツアー句日記
俳人:長尾俊郎
期間:平成22年11月21日~12月8日 18日間
 鎌倉恩寵教会でお世話になっている島田貫司さんのお誘いを受けて、夫婦でこのツアーに
参加した。 クルージングを楽しみながら、聖書ゆかりの地を訪ねようという企画である。

 先ずは、成田からギリシアのアテネへアリタリア航空で飛び、ギリシア観光をした後、船で
エーゲ海をクルージング。 洋上セミナー講師は聖書学者の船本弘毅元東京女子大学学長。
参加者はクリスチャンを中心に全部で20名。 乗り込んだ船は「パシフィック・プリンセス号」
である。

 アメリカ人退職者をターゲットにした船内には、日本人を見かけることはほとんどなかった。
エーゲ海のサントリーニ島、パトモス島に寄った後、トルコ、イスラエル、エジプトに寄航して
キリスト教遺跡を訪ねた。

 特に、イスラエルでは、イエスキリストの生誕の地・終焉と復活の地を訪ねて、実際にイエス
の足跡を踏みしめ歩いた。 船上で12泊したが、最後は、地中海を北上して、イタリアのソレ
ントへ上陸し、ローマで2泊。 アッシジ、バチカンを訪ねて帰路に着いた。

 句集「春霞」に池内たけし先生が18日間の旅で、109句の句を作っておられるが、私もこれを
顰として109の句作りに挑戦することとした。

 なお、句の下に「愛」とあるのは、家内の愛の句である。
                            

船本弘毅先生と行く 地中海 聖書ゆかりの地を巡る洋上セミナー 18日間 ツアー句日記
<訪問地>
東京~アテネ~ピレウス~サントリーニ~パトモス~クサザシ~ハイファ~アシュドッド~
    ポートサイド~アレクサンドリア~ソレント~ローマ~東京

11月22日 アテネ・アクロポリスの丘 パルテノン神殿など見学
*丘小春アクロポリスにクレーン立ち

*神殿は古りエーゲ海冬霞む

*聖パウロ説法の岩冬ぬくし

*オリーブは実に神殿の太柱

*石畳大理石なり冬の草

11月24日 エーゲ海・サントリーニ島
*冬日差し崖の上なる白き街 (愛)

*教会と土産屋の島時雨来し

*登り来し白壁の家島小春

*絶壁に張りつく家並み島の冬

11月28日 ナザレの町&受胎告知教会


                *冬晴れの町やイエスの生誕地

*花壇には冬薔薇受胎告知の地

*礼拝の信徒に冬日天井より

*聖家族住みし跡とや冬ぬくし

*教会へナザレの坂の落葉道

*枯草や車窓にカナの町過ぐる
備考:受胎告知/Annunciation
 処女マリアに天使のガブリエルが降り、マリアが聖霊によってイエスを身ごもることを告げ、
 またマリアがそれを受け入れることを告げる出来事。(by Wikipedia) 

11月28日 ガリラヤ湖畔・山上の垂訓教会


*山上の垂訓と聞く落葉降る

*山上の垂訓の丘冬日落つ

*湖面染めガリラヤ山に冬日落つ

*ガリラヤ湖見下ろす丘や日短か

*暮早し街逆光に夕映えて (愛)






備考:山上の垂訓
 ・イエスが悪魔払いにより病人を治したため群集が集まってくる。
  そこでイエスは山に登り、彼らに教えて言う。
 ・幸福の説教(「真福九端」もしくは「真福八端」とも)。
 ・信者を「地の塩」と「世の光」になぞらえる。
 ・律法、モーゼの十戒への論評。
 ・善行を見せびらかすな。施し、祈り(主への祈り)、断食は隠れてせよ。物のことで悩むな。
 ・野の花を見よ。何を食べようか、何を飲もうか思いわずらうな。
 ・明日のことを思いわずらうな。一日の苦労は、その日一日だけで十分である。
 ・自らを裁かずに人を裁くな。
 ・聖なるものについて。偽預言者に気を付けなさい。
 (by Wikipedia)